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ちょっと前の事となるんですが…
去る07/4/13-5/19にせんだいメディアテーク(smt)で行われた「伊東豊雄 建築|新しいリアル」に行ってきました。「豊雄さんがsmtで展示をやる」と聞いた瞬間から絶対に行こう!と心に決めていたにも関わらず、行けたのは展示終了の3日前。でも沢山の感動をもらいました。

初めて伊東豊雄さんの事を知ったのは、この”せんだいメディアテーク”ができた時でした。自分が住んでいる仙台にこんなにもスゴい建築ができた!誰が作ったんだろ?と思ってからの事。その後、建築の事についてもっと知りたくなったきっかけでした。大体の雑誌で伊東豊雄さんを取り上げる時に、この”せんだいメディアテーク”がキーとなっている様に思われます。そのブレークスルーがあったこの同所での展示なので、勝手ながら何か感慨深い感じがしました。

展示の内容は、最近の代表作についてのイメージから実際に出来上がるまでのプロセスがVTR・パネル・実物の素材・模型を使い詳細に紹介されていました。smt以降、作品を見ていくと建物を支える”柱”がない事に容易に気がつきます。豊雄さん曰く「現在のコンピュータの処理能力の向上のおかげて、実現した構造」と言ってました。確かに様々な自然環境に耐える事が出来ることが絶対条件ですからね。

豊雄さんの作品は、僕の勝手なイメージで言うと「20世紀に思い描いていた21世紀の建物」に一番近い建築だとおもいます。別の言い方だと「大阪万博で定義した未来の建物」「ドラえもんの22世紀の建築に繋がる?」的な感じです。柱がなく、だだっ広い空間がそこにあって気持ちよく人々が往来する空気がある。「何か未来って、やっぱり現在の延長にあるんだ」と思う事が多々ある中にあって、この感覚はとても素直に嬉しい事実です。

せんだいメディアテークは2001年に完成。今では仙台のランドマークとしてしっかり定着していますが…コンペ終了後、あまりにも斬新すぎるデザインのため本当にこの案で良いのか?と言う議論も起こったそうです。(河北新聞などに掲載)そのような反対意見や疑問にも豊雄さんは真摯に回答を書いており、そのノートが展示してあったんですがとても面白かったです。大体、2時間半位じっくり展示を見ていたんですが、とても充実した時間でした。

勝手ながら個人的、伊東豊雄ベスト3。
1位 せんだいメディアテーク(2001年・仙台市)
「勿論1位はsmtです。いつもお世話になっております。」
2位 サーペンタイン・ギャラリー・パビリオン(2002年・ロンドン)
「一言でいってかっこいい!音楽で言ったらオウテカみたい」
3位 台中メトロポリタン・オペラハウス・プロジェクト
「これこそ未来の建築!なんとも言えない待ち焦がれた未来感が素晴らしい」

展示のスライド写真はコチラから