僕はよく真っ白な空間、真っ白に塗られたモノにすごく惹かれる。それはなぜだろう?と漠然に思いつつ生活してきた。何となく答えが出てきたので記すことにする。

モノから否が応にも感じるイメージ

モノ、空間、人… 全てに歴史や背景がある以上さまざまな属性(イメージ)がくっついている。人間は経験上、その属性を引きずり対象物を見てしまう。手っ取り早く理解することができる反面、本質を見失いがちになる。例えば「モノ」なら◯◯地方の民芸品ね、「空間」なら間取りや建材、「人」なら噂話や人間関係など。なかなかピュアな頭で見ることは難しい。

属性とは

属性(ぞくせい)とは、一般にあるものに共通して備わっているとされる性質や特徴のことである。例えば物体の色や形、人の能力、素性、社会的関係などである。属性は、多くの分野で使用される用語である。(ウィキペディア抜粋)と、汎用性の高い言葉です。

属性を切り離して見る

そんな固定概念を一度フラットにして見せてくれる手法が、真っ白にしてみることではないでしょうか? 少なからず本質が見えてくる。写真の「木彫りの熊」もマニアでもない限り、“ありふれた北海道のお土産品”くらいしか一般認識されてないでしょう。でも、よく見るとフォルムはカッコイイ。実際に真っ白にペンキを塗ってみるとやっぱりカッコイイ。ありふれた木の質感で見るよりも数倍、格好良く感じてしまう。これは属性を差し引いて、フラットな状態で客観視できた結果ではないでしょうか?(個人差はありますが…)

どんなモノが効果的?

文化的に定着している「こけし・だるま・各地方のお土産品」などの属性を取り去って見みると面白いと想像できる。これは陳腐度が高ければ高いほどインパクトが強いと思う。一般認識されているモノを一度、属性をとっぱらって観察するのも新たな発見がありそうである。この真っ白プロジェクトは、ゆっくり進めて行こうと思っています。