smtスタジオ・レクチャー

先日(2010年3月20〜21日)で行われたsmtスタジオ・レクチャー「なんのための仕事?」に参加してきました。両日でトータル8時間、タフな内容にココロもアタマもカラダもオーバー気味〜。でも、実に有意義な時間を過ごせました。そのレポ&備忘録に…だから断片的。

西村佳哲さんのプレゼンテーション

「デザインが良くても…で?と返してしまう。どこかデザインにたいして冷めた気持ちがある(チラシのネームより)」そんな問いかけからスタートしたsmtスタジオレクチャー「なんのための仕事?」。経済活動のなかのデザインって、モノを必要以上に良く見せたり、新しく見せたりと付加価値をつける事…「最近、美味しそうなラーメン屋さんがたくさんできてきたけど、期待してたほどの味ではなかった…」極論、それほど”良くない”モノもデザインのチカラによってアタカも良いモノと見せてしまう。「ま、こんなもんでしょ。」そしてみんなその感覚にマヒしている。シラケのループ…そんなデザインを生み出さなきゃならないデザイナーの仕事に対して、「デザインに対してどこか冷めた気持ちが…」そんな閉塞感の中「エフスタイルのやり方はいいな〜」

「エフスタイルの場合」

エフスタイルの試みは、生産者と消費者を大切にして心から良い商品をプロデュースする。経済面だけではなく、心の面も良い落とし所を探っていくスタイル。それはちょうど「エフスタイル」という名前と一緒だと思った。エフスタイルの「F」は鉛筆の「F」。「H」と「HB」の間にひっそりとある不思議なポジショニング。「HB」みたいにメジャーではないけどひっそりと頑張る「F」。「H」のように硬すぎず、柔らかすぎない芯を貫く感じが「エフスタイル」。良い職人がいて→良いモノができる。このループをエフスタイルが一押しも二押しもしている。ここ最近、いろんな分野でこのようなループをたくさん見かける。とても良いことだと思う。

私がF/styleの事を初めて知ったのは、2007年の福島の古民家群(あづま総合運動公園)で開催された音楽フェスの「For座Rest」にて。定番の「ロンド・キャットマット」とミシンで製本されたカタログ。なんかいいなと思ったのが第一印象でした。ただいま「Work of F/style」がスペースenさんにて開催中です。2010年3月31日〜4月10日(土)、行ってみます!
エフスタイルのサイトはこちらより…

神崎恵美子さん OPUSデザイン

大阪のデザイン会社「OPUS」のデザインスクールと地域とのデザインを介した連携の事例について。大阪と言って真っ先に思い浮かべるのは「お笑い」「食い倒れ」などなど、でもクリエイティブな分野ももちろん活気があるが、でも認知度が今ひとつ…と言う悩みを大阪市から相談された。その回答として作られた冊子「osaka field trip」や、少人数生のデザインスクールのお話。
デザインスクールは少人数制(10人以内/1年)で構成されている。デザインを教えているが、皆がデザイナーになる、いやデザインの感覚を身につけてさまざまな分野で活躍してい欲しいという言葉が印象的だった。確かにデザインって根本的に考える事から始まるから何にでも当てはめる事ができる。
冊子「osaka field trip」の作りが素晴らしく素晴らしい!本好きにはタマラないエディトリアルデザイン!文章も写真も構成もヤバイっす!次の1ページをひらくのがワクワクする感じ。NADiff bis(メディアテーク1F)でも購入可能なのでぜひ!なんとこのクオリティーで300円(゚д゚)!
実は去年、大阪のgrafに行ったときに「OPUS」デザインのDMを持ってかえってきてた!そこからブログも見ていたのでとても親近感がありました!
冊子「osaka field trip」販売ページ
OPUS デザイン →OPUS DESIGN SCHOOL

本江正茂さん 東北大学准教授(都市・建築デザイン)

学生が主体となって毎年メディアテークで行われている「せんだいデザインリーグ」、卸町のTRUNKのお話をかけ足で…これまでの小さなデザインの話から、建築・都市とスケールが大きくなった!中国のかけ足スライドも面白かった。ほっと一息時間。

「ワールド・カフェ」と言うディスカッションスタイル

西村佳哲(働き方研究家)さんをコーディネーターとし、五十嵐恵美+星野若菜(F/style)、神崎恵美子(OPUSデザイン)、本江正茂(東北大学 都市・建築デザイン)それぞれのデザイン観のプレゼンを聞き、それについてリーダーを核とする小グループ(3人)に分かれてディスカッションを5分〜15分、メンバーシャッフルこれを数回繰り返す。最後にはじめのメンバーに戻り終了。
このグループワークは「ワールド・カフェ」と言われる手法で、類似の形態としてワークショップが挙げられます。一般的にワークショップはリーダーが1人、人数が増えると内容が伝わりにくくなったりするため参加制限を設けるケースが多いのですが、ワールド・カフェの場合は人数が増えても大丈夫!はじめは戸惑いましたが、一度話し出すと結構止まらない。小グループと言う事で発言の一歩のハードルが低いのが良いみたいですね。
コレがとてもタフ!最中はアドレナリンが出る感じで没頭して時間の経過が早いのですが、帰宅後ぐったりでした。
ワールドカフェについて

なにはともあれ、充実した2日間でした。この内容は近々公式サイトでも見られます!ご期待アレ!
スタジオ・レクチャー

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